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はじめての社会学 #2「社会学の歴史」

カワウソ
カワウソ
2021年9月3日

【1】「社会」の発見

社会学誕生以前は、「社会」をテーマとする科学は存在しませんでした。なぜなら、人間がその中で生きている社会は、当たり前すぎて対象化以前の存在だったからです。

しかし、そこで大きな転機が訪れます。ヨーロッパでは、18世紀から19世紀初頭にかけて、フランス革命産業革命啓蒙思想の展開といった社会の危機が発生します。中世的な社会秩序は崩壊したが近代的な社会秩序はまだ定着していない、まさに「危機の時代」であったといえます。そのような状況のなかで人びとの関心は社会秩序へと向かい、社会学という学問が誕生したのです。

【2】社会学の幕開け

(1)オーギュスト・コント(1798-1857)

「社会学」という言葉を作ったとして知られている人物、それがフランスのコントです。

彼は、人間の知識は①神学的段階→②形而上学的段階→③実証的段階という3つの段階を経て発展するという、いわゆる「知識の三段階の法則」を発見した人物でもあります。その発見に基づき、フランス革命によって荒廃した社会秩序を回復するための、実証的段階にある新しい学問が必要であると考えました。

そこで、社会の秩序や構造を研究する「社会静学」と、社会の変動や進歩を研究する「社会動学」から成る新しい科学に対して、「社会学」という新しい名前を与えたのです。

(2)カール・マルクス(1818-1883)

次に、ドイツにおける社会学の誕生に目を向けてみましょう。

マルクスは、産業革命による労働者たちの物的・経済的・社会的条件の劣悪化という社会の現実に直面します。そして、それまで自明のこととされ、主題として取り上げられることのなかった「階級」や「疎外」といった視点から、近代資本主義社会が抱える矛盾へと切り込んでいきました。

マルクスが社会学者といえるのか、という点については賛否両論あります。しかし、マルクスが社会学に与えた影響は計り知れず、彼抜きで社会学の歴史を語ることはできないと言っても良いでしょう。

【3】社会学の成立

ここまで紹介してきた「社会学」は、社会を主題化したという点では、確かに社会学の幕開けを告げたと言って良いでしょう。しかし、社会学が社会科学として本格的に確立するのは、これ以降の話になります。

(1)エミール・デュルケム(1859-1917)

デュルケムの生きた時代のフランスもまた、恐慌や労働争議が頻発するような、社会秩序の崩壊した「危機」の状態にありました。そのような時代のなかで、デュルケムは、個々人の意志や心理に社会秩序の根拠を求めるのではなく、個人に外在する力に着目しました。このようにして、哲学や心理学、経済学から離れ、「社会的事実をモノとして研究する」社会学が打ち立てられたのです。

(2)マックス・ウェーバー

一方、ドイツでは、ウェーバーが活躍しました。ウェーバーは、社会制度や社会集団といった社会現象を、諸個人の行動に還元して理解しようとする「理解社会学」の立場にたどり着きました。

【4】ヨーロッパからアメリカへ

デュルケム以降のフランス社会学はデュルケム学派の人たちによって担われていたが、彼らの研究は次第に民俗学や人類学的な方向へと移っていました。

他方、ドイツにおいては様々な社会学的研究が生み出され始めていました。ところが、ここにもナチズムの力が及びます。多くの研究者がイギリスやアメリカへ亡命し、社会学の中心地はヨーロッパからアメリカへと移っていったのです。

(1)アメリカ社会学とプラグマティズム

(2)シカゴ学派と経験主義

(3)タルコット・パーソンズ

【5】現代の社会学

【6】最後に

社会学の歴史を研究する分野として、「社会学史」というものがあります。社会学史について詳しく知りたい方は、大澤真幸さんの『社会学史』という本をぜひ読んでみてください。

カワウソ
はじめての社会学

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